2022年12月4日放送の「サンデー・ジャポン」の中で、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが話題にしていたメタバース。
一体なんのこと?
気になる方も多いのではないでしょうか?
メタバースとは「自分自身がゲームの中に入りこむような」3次元の仮想空間を利用したサービスのことです。
近年、テレビやニュースなどで「メタバース」という言葉が頻繁に使われるようになり、IT分野において最も注目されている市場といっても過言でないほど人気のある分野です。
メタバースは、インターネット上に構築した仮想空間でゲームやコミュニケーションを取るだけでなく、バーチャルオフィスやイベント、展示会などの商業利用も行えるため、私たちの生活をより豊かになる可能性が期待されています。
今回は、そんなメタバースの世界について、メリット・デメリットをご紹介し、メタバース市場の可能性について解説していきます。
メタバースとは?
「メタバース」とは、インターネット上に構築された「3次元の仮想空間」を指します。身近なゲームであれば、”どうぶつの森”や”Minecraft(マイクラ)”などのようにユーザーが自身のアバターを操作することで現実世界で実際の目の前にいるかのようにコミュニケーションをとることができます。
そもそもメタバースという用語は、”Meta=メタ:高次・超越”。”Universe=ユニバース:宇宙”。2つの言葉を組み合わせ造語であり、作家のニール・スティーヴンスンが1992年に発表した小説に登場する仮想空間サービスの名称でした。小説では、インターネットを活用した仮想世界という意味で使用されており、技術の進化により様々な仮想空間を利用したサービスが登場すると、メタバースという言葉が利用されるようになりました。
仮想空間と同じように、VR(拡張現実)という物もありますが、VRは現実世界と組み合わせて利用するサービスであり現実世界なしでは存在することができません。メタバースはインターネット上のみで存在することができる点がVRとは異なります。もちろん、メタバースもVR技術を仮想空間とつなげることでよりリアルな世界観を表現しているものもありますが、VRは対象としているものが違う点に気を付けましょう。
メタバースのメリット
メタバースについての基礎知識が理解できたところで、メタバースを利用する上でのメリットについて3つご紹介していきます。
非日常的な体験ができる
まず1つ目は、「非日常的な体験ができる」という点です。
メタバース空間は、インターネット上に構築されるものであり、空間、時間、重力、などに縛られることがなく自由にどのような物でも思いのままにデザインし作成することができ、その世界に実際にいるかのように、非日常的な体験を行うことができます。
もちろん、メタバース空間に現地世界と同じような街や景色、建物を再現することも可能で思い描く世界をそのままに実現することができショッピングやゲーム、展示会、イベントなど現実世界のように過ごすことができます。
また、メタバース空間では自分で作品や仮想空間を作成することもできるため表現力次第では楽しみ方が無限あります。
コミュニケーションの幅が広がる
2つ目のメリットは、メタバースを利用することで遠くに離れている人とでも目の前に相手がいるかのように仮想空間を通して会話することができる点です。
従来までの、音声通話やテレビ電話だと表情や声などの雰囲気は共有できたものの、同じ空間やサービスまでもを共有することが不可能でした。
しかし、メタバース空間であれば表情や声だけでなく、身振り手振り、その空間など現実世界と同じように共有できるため、コミュニケーションの幅が大きく広がります。
実際に、新型コロナウィルスの拡大によって出社制限や直接の会話がなくなってしまったことを問題視する企業などでは、現実世界のオフィスの変わりにメタバース空間を利用した打合せや出社を行う企業もあり、これまでのオンラインコミュニケーション課題点を改善できています。
多種多様なイベントに参加
最後に3つ目は、「多種多様なイベントに時間や場所を気にすることなく参加できる」という点です。
メタバース空間では、アバターと呼ばれる自分自身の分身のようなキャラクターを作成して意思表現や行動を行います。そのため、イベントや展示会などが行われる仮想空間上の会場へアバターで参加することができます。
現実世界では、時間や場所などが合わない場合参加したいイベントでも諦めなければいけませんでしたが、メタバース空間を活用したイベントであれば移動の必要なく、いつでもどこからでも参加することができます。イベントによっては、休憩時間や通勤の電車の中から参加なんてこともできてしまいます。
また、現実の会場では会場の大きさで参加できる人数に制限があり、それより多くの方が参加を希望した場合、入場制限や抽選などを行う必要があり結果的に参加できないという事態に陥ります。
しかし、メタバースでの開催ならば参加人数を自由に増やすことができ人数制限の影響を受けずにイベントに参加することができます。
▼仮想通貨について(ブロきちさんの記事より引用↓
メタバースのデメリット
これまでに、メタバースのメリットについてご紹介してきましたが、デメリットも存在します。ここからはメタバースのデメリットについて3つ紹介していきます。
高額な初期費用が必要になる
メタバース空間は、インターネット上の空間に存在するためそこへアクセスするためのディバイス(PCやタブレット)などが必要となります。スマホでも参加可能なメタバースもありますが、よりリアルで非現実的な体験をするには、高い処理能力を持ったPCやVRゴーグル、コントローラなどを揃える必要があるため、最初に高額な費用が掛かってしまいます。
PCゲームを良くする人や、IT関係の仕事をしている人は普段使うものであるため、それほど敷居が高くありませんが、これから新たに始めようと思われている方には敷居が高く感じるでしょう。
【よくある質問】
サイバー攻撃の危険性は?
メタバースは、発展途上の市場であるためセキュリティ面がまだまだ不完全です。また、インターネットに接続されているため世界中あらゆる場所からサイバー攻撃を仕掛けることができてしまうため、どんなに最新のセキュリティを入れていても危険性があります。
また、PCがウィルスに感染するという危険性だけでなく、仮想通貨ウォレットとメタバース空間をつなげる必要もあるため、仮想通貨の不正利用や流出など経済的なダメージを受ける可能性もあります。
危険性を避けるためにも、常に最新のセキュリティを更新することや、仮想通貨ウォレットの2段階セキュリティを設定するなどサイバー攻撃に備える必要があります。過去にも仮想通貨取引所がハッキングされ仮想通貨が流失してしまった事例があるので、身近なものとして注意しましょう。
依存性のリスクについて
メタバース空間は、非日常的な体験を行え、現実世界同様に感じることができるように工夫がされています。そのため、没入感の高い仮想空間に依存してしまうというデメリットがあります。
また、SNS同様に顔が隠れた状態でコミュニケーションを行うため、現実世界でのコミュニケーション方法や交友関係の構築などが希薄になってしまう危険性もあります。特に、中学生や小学生などは社交性を身に付ける段階であるため、子供がメタバースに依存してしまうことは将来に大きな影響を与えるます。
今後益々、メタバースが発展していくことが予想されており、メタバース内で利用できるサービスもよりリアルに日常生活同様になる時代になるかもしれません。そうした際でも、ある程度の距離を保ちつつサービス利用することが必要です。
メタバースの可能性
メタバースの市場規模は今後もさらに拡大していくと見られており、利用するユーザーにとっても大きな可能性があります。以下で、ご紹介していきます。
市場規模の拡大によるサービスの充実
メタバース市場は、年々規模が拡大してきており、メタバース事業に出資す大手企業も現れています。最近では、2021年にフェイスブックは会社名を「Meta」に変更し、VR・AR分野に約1兆円を投資するとしました。メタバース市場への参入は日本でも盛んになりつつあり、メタバースの可能性を期待し様々な企業が取り組みを始めています。
多くの企業が、参入するということは今まで以上にサービスが充実したり、付加機能や新たなメタバースが誕生するなど利用するユーザーにとって嬉しいことばかりです。
世界中の人々の交流の場となる
メタバース空間は、国籍、国境を持ちません。そのため、世界中のあらゆる場所に住む人が誰でもメタバースに参加することができます。同じ趣味を持つものがリアルな仮想世界で共に過ごし、より深い交流を場所を問わず行うことができます。趣味だけでなくライブやイベント、展示会などジャンルは問わず様々なシーンで活用することができます。
また、メタバース空間に現地世界と同じような街や景色、建物を再現することも可能で思い描く世界をそのままに実現することができ現実世界に近い活動ができ人々の交流がしやすい環境です。
まとめ
今回は、メタバースのメリット・デメリットやメタバース市場の可能性についてお伝えしてきました。メタバースは、従来までの当たり前を大きく変える可能性を秘めており、今後ますます拡大が期待されている分野です。多くの大手企業も参入してきています。
そんなメリットや可能性を秘めたメタバースですが、デメリットも存在します。
サイバー攻撃への危険性や、依存性のリスクなどインターネット環境特有のデメリットがあり、それらと上手く共存し利用する必要があります。
ただ単に、流行っているからという理由でメタバースを取り入れるのではななく、メタバースのメリット・デメリットを正しく理解した上で、サービスを利用してみましょう。
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