学校の給食って、どうやって作られてるの?
衛生関係とか、大変なところも気になるね。
「学校給食」を作る仕事。作る量もたくさんで大変、忙しいという話も聞きます。
実際に、学校給食を作る調理師さんの目線から、「本当に大変か?」やりがいの感じるところにも踏み込んだ内容になっています。
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「学校給食の仕事」1日の流れ
早速ですが、まずは学校給食のお仕事について、1日のスケジュールをまとめてみました。
7:15〜出勤
白衣に着替えて、厨房へ移動
7:30〜仕事開始
・施設や清掃状況を確認
・水質検査(残留塩素やにおい)
・服装は清潔か、爪は短いか、体調不良ではないかなどの確認
・石けんと爪ブラシを用いて2度洗いし、アルコールで消毒する
・ほこりや髪などが入らないように全身コロコロをかける。
8:00〜八百屋さんが納品
その日の献立に使う野菜が届くので、業者さんと一緒に数量や温度などの確認を行う
受け取り時に専用の白いエプロンをつける。
白衣を下処理用のものに着替えて、靴も下処理用のものに履き替える。
8:15〜お肉屋さんが納品
その日の献立に使うお肉が届くので、業者さんと一緒に数量や温度などの確認を行う
受け取り時に生肉専用エプロンをつける。
使用時まで冷蔵庫で保管。
8:30〜作業前の打ち合わせ
調理方法やアレルギー対応、異物混入の予防など注意すべきポイントを確認。
事前に作成した当日の作業工程表と作業動線図を確認。
8:45〜下処理室にて野菜の洗浄、切り込み
三層に分かれたシンクを使い、野菜を流水で3回しっかりと洗浄し、野菜表面に付着した大腸菌などを減少させる。
手指は作業区分毎に洗浄、消毒。
包丁の使用前後で刃の欠けがないか必ず確認する。
野菜の量が多い場合はスライサーなどを使う。
9:30〜下処理室の片付け
白衣を調理用のものに着替えて、靴も主調理室用のものに履き替える。
エプロンは調理用のものをつける。
9:40〜この日の献立は唐揚げなので、フライヤーの準備と余熱をする。
10:00〜調理開始
まず生肉専用エプロンに着替えて、手袋を着用する。鶏肉に調味料を揉み込み、衣をつけてフライヤーに入れる。
このとき、一度に大量に入れると油の温度が一気に下がってしまい温度が再び上がってくるのに時間がかかるので注意。
生肉専用エプロンから調理用エプロンへ付け替えて手を洗う。
食材の中心までしっかり加熱し、3カ所中心温度を確認し85℃以上とれたらフライヤーから上げて油を切る。
そしてまた生肉専用エプロンに付け替えて手袋を着用し衣をつけた鶏肉を適量フライヤーに入れる。
生肉専用エプロンから調理用エプロンへ付け替えて手を洗う。
中心温度85℃を確認して上げる。
以上を繰り返して揚げ物をする。
11:00〜唐揚げを全て揚げ終わる。
エプロンを調理用から配膳用のものに変えて手を洗う。
ほこりや髪の毛が混入しないようにコロコロをかける。
手袋を着用して唐揚げをクラス毎に食缶へ配食する。蓋をして各クラス毎のワゴンに乗せる。
11:30〜各クラス毎のワゴンに牛乳を本数確認しながら乗せる。
ぬるい牛肉は美味しくないので、配膳直前まで冷蔵庫で冷やしておく。
11:45〜ワゴンを配膳室を出発し、各クラスの前まで運ぶ。
このとき配膳用のエプロンに着替えます。
12:00〜洗い物をする。
調理中は衛生面から洗い物が一切できないため、給食を配膳してから使ったなべやザルなどをみんなで協力して一気に洗ってしまいます。
このときは洗浄用のエプロンに着替えます。
13:00〜14:00昼休憩
生徒さんが食べている給食と同じものを食べています。美味しくできたものは褒め合い、味が少し薄かったり濃かったりしたら反省して次回に活かせるように日々努力しています。
14:00〜各クラスからワゴンが返ってきます。
食缶や食器、はしやスプーンなどをみんなで一気に洗ってしまいます。
三層シンクをつかって丁寧に洗います。
食洗機に流せるものは流し、手洗いしないといけないものは手洗いで時間との戦いです。
このときは洗浄用のエプロンに着替え洗浄用の靴に履き替えます。
15:00〜洗浄が終了
明日の献立を確認し食器やはしの準備。
ガスの元栓や戸締りなどを確認して厨房を閉める。
15:30〜栄養教諭の先生と今日の反省と明日の打ち合わせ
16:00〜作業工程表と作業動線図を作成する。
16:30〜仕事終了
「学校給食の仕事」大変なこと
最初はエプロンを替えて靴も履き替える回数の多さに驚きました。
作業区分が変わる毎に手洗いも必須で衛生面にとても気をつけているのを実感すると同時に、これだけ気をつけて毎日の給食は作られていたんだということを知り今まで食べていた給食がありがたいものに感じました。
「学校給食の仕事」やりがい
夏はフライヤーでの揚げ物はとても熱くて、冬は野菜の洗浄をするときの流水に凍えながら作業していますが給食を教室に届けた時の生徒さんたちの笑顔を見るとやっぱり嬉しくてやりがいを感じます。
「美味しかったよ!」の一声が厨房スタッフのモチベーションになりますので、どんどん伝えていただきたいです。
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